クリスマスの戯言・スタグフレーション・何か来たらしい

メリークリスマス!
またこのふゆまつりの時期がやって参りました。
「ふゆまつり」。この日本ではクリスマスの意義というのは
ウィンターフェスティバルであると捉えるのが一番正しいのではないか。


しかしながらせっかくのフェス、ハレの日なのに
世の中惨澹苦労する気持ちになるようなニュースしか流れていません。
豪華そうなプレゼントの買い物袋を抱えた
街行くカップルは例年の4割減(僕の目測で)、
「去年は広尾でフレンチだったのになんで今年は個室居酒屋なの?」と
若干不機嫌な彼女をなだめつつ、こっそりクーポンを店員に渡す男が
例年の3割増です。(僕の目測で)


パンもなければケーキもないどころではなく
職も住居も突然無くなってしまうという話は
零細自営業の僕にとっても彼岸の話ではありません。
とはいえケーキくらい食べたいよなあケーキケーキ、とか言っているうちに「景気」という文字がすぐに脳裏に浮かぶやるせなさ。
そんなスタグフレーショナルなつぶやきをしつつ外を歩いているとビッグイシューを抱えた人がいたのですみません一冊くださいと言いかけた途端にこの人がビッグイシューを売る人ではなくてすぐそこで買ってきた人なのだと気づくというほどの不景気顔ばかりだこの世の中は。


でも、そもそも資本主義や消費社会に
どっぷりとクリスマスが一体化したのなんてたかだかこの数十年のこと。
また原点に戻って家族と、恋人と、または独りで(それもまた良い)
もろびとこぞりてゆっくり家で過ごせば良いではないか。
貧困とクリスマス。スクルージの改悛。まあでもケーキくらいは食おう。

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と、こんな戯言をさっきまで書いていたのだが
先ほどちょっと変わったことがあった。


午前3時過ぎ、娘が目を覚ました。
いつも夜中に起きたときは泣いてグズグズになるのだが
今日は様子が違って何故か機嫌がよくにこにこしている。
妻が冗談で「サンタさん来た?」と聞くと「ウン」と頷く。にこにこ。
「赤い服のおじさん来た?」「ウン」にこにこ。
「白い髭のおじさんだよ?」「ウン」にこにこ。
ちなみに娘1歳4ヵ月。普段こんな問いかけをしてもちゃんと答えたりしない。
サンタの存在についても特に何も教えたことがない。
試しに他の問いかけをしても無反応。
もう一度「サンタが来たんだね?」「ウン」。何度やっても同じ。にこにこ。
なんだか夜中に夫婦で不思議な気持ちになる。


やっぱり何か来たのでしょうか?