巨石・タナトス・言霊

12/6(土)の夜は友人のデザイン事務所、アルビレオにて
写真家、須田郡司さんのスライド&トークの会に参加。


須田さんは日本中、世界中の巨石文化の写真を撮り続けながら
石の語りべとして活動をされているのだそうだ。
先日『日本石巡礼』という本を上梓なさって
その本を友人がデザインしたのが縁でイベントを開くことになった、
ということで僕もその会に混ぜてもらうことに。


巨石というのは、写真で見るだけでも強大な「力」があって圧倒される。
前にも日記で書いたのだけれど、
木で作られた人造物が「一時的/再生的」で「生」のイメージを匂わせるのに対して
石のそれは「永続的」であると同時に「死」のイメージを閉じ込めていて
須田さんの巨石の写真を見ながら古代文明の話など聴いていると
ますますそんなタナトスのイメージが湧き上がってくる。


人為か天然か、ものすごいバランスで静止している石や
重力に抗うように屹立している石を見ていると
石は堅牢であると同時に、なんて危ういものなんだろうと思う。
バランスを壊したらあっという間に崩れて、割れてしまう、
そんなギリギリで均衡を保っているような危うさと静謐さ。
そこから発せられるエネルギー/テンションはとても強い。


須田さんの語り口はとてもイイ感じで、
そのうえ少人数で、酒を飲みながら、休憩を挟んで
持ち寄りフードをつまみながら、というのはなんとも心地よい。


「『石』という響きはコトダマという面からみると
『意思』や『医師』にも通じる」という話が
なんとなく引っかかっていたのだが
よく考えたら僕の名前にも「ishi」という音が入っていたのだった。
今気づいた!コトダマ!


デザイン事務所でこういうイベントを開く、ってのは
実はかなり画期的で珍しいことなんだけど
こんな機会をみんなもっと創っていけばいいのにと思う。
(もちろん僕も何か機会があれば企画したい)
アルビレオさんおつかれさまでした。
須田さんありがとうございました。


http://www.sudagunji.com/