法事・根岸・銅葺屋根

日曜は祖母の七回忌で谷中の本妙院へ。
お彼岸も近いので人の出も多く、寺町は賑やかだ。
春先の、晴れた日のこの界隈を歩くのはとても気持ちがよい。


初めて法事に娘を連れていく。
まだ髪も生え揃わず坊主頭、かつ地蔵顔なので
お寺も似合ってちょうど良い(笑)


大叔父(祖母の弟)、僕の両親、叔母が2人、叔父、僕と妻と娘。
僕の弟が出張で欠席したので全部で9人。
昔の法事はもっと人数が多かったような気がするが
そのぶん今は4世代になって縦に広がっている。


元々、彼岸の墓参りというものが
冬から春へ気持ちが切り替わる
ポイントであるような印象が僕の中にあって、
この時期になると季節の一巡とともに
家族のこととか先祖のことかを何となく考える。


お斎の食事会の席で大叔父に興味深い話を聞く。
僕のひいおじいさんは銅専門の板金職人で
根岸近辺では(鶯谷駅のあたり。祖母が若い頃までは根岸に住んでいた)
腕が良く名の通った職人だったらしい。
そこまでは知っていたのだが、
鴬谷駅近くの神社に
ひいおじいさんの作品がまだ現存しているのだという。初耳。
神社は元三島神社といい、
その本殿の銅葺屋根がひいおじいさんの手によるものなのだそうだ。
近々観にいってこようかと思う。


思い起こすと、家の出来事にしても、先祖のことにしても、
親の話でさえ今まで断片的にしか聞いてきていない。
時間とともに、確実にだんだんと話が聞けなくなってくるわけで
そうなる前に色々なことを聞いて
然るべき記録をとっておいた方がいいなと思った。


やっぱり春になると家のことを考える。