熱帯・陽水・雨宿り

夕刻、新宿にてあれこれ買い物。
荷物を抱えて帰ろうと駅の階段を上ると大雨である。
最近こんな俄かスコールに遇うことが多いので
ハハアこれが日本熱帯化の兆しというやつかと納得。家路を急く気も失せる。
傘もないし君に逢いに行かなくちゃいけない用もないので
東口のBERGという良い感じのパブで
ビールでも飲みながら雨上がりを待ちましょうか、と思うものの
あの店は地下なので雨上がりが分らないまま居座ってしまいそうな気がして思いとどまる。


とりあえず電車に乗って阿佐ヶ谷まで。
しかしまだまだ降り止む気配のない雨とバスタクシー待ちの行列。小走りでみんな駅を出ていく。
いいや小降りになるのを待とうと駅前のファストフードに駆け込み、
バスロータリーに面した2階の窓際席で雨宿り。


コーヒーを啜りながら外を眺め、
今まで訪れた熱帯の国では大雨が降ると
みんないつまでも雨宿りをしていて誰も傘さしてなかったなあとか、
ふうん雨の日暮れは車のライトや信号や
コンビニの煌々とした照明が濡れた道路で増幅されて綺麗だねえとか、
へへえバスの屋根の鉄板が雨に打たれてぬらぬらしてるなあとか考えているうちに小一時間。
気付くとどっぷり夜。


雨脚は一向に衰える様子にないのであきらめてバス停へ小走りも結局濡れる。
最初から傘買って帰れっていうハナシ。梅雨近し。