サセック『This is〜』シリーズ

2/6
今日のゲット
『This is Venice』
『This is Ireland』
ともにチェコイラストレーター/絵本作家の
ミロスラフ・サセックによる子ども向けの旅絵本。
シリーズ復刊5-6冊目はヴェニス編とアイルランド編だった。
Amazonではまだ予約受付中だったけど
タワーブックスで1冊ずつ見つけたので即買い!


This Is Ireland (This Is...travel)
This Is Venice (This Is...travel)


友人のイラストレーター曰く「いちいちウマイ」異国の街の描写は
相変わらずピースフルで愛らしい。
緑使いが効果的なアイルランド編ももちろん素晴らしいが
どちらかといえばヴェニス編の方がサセックらしさが溢れているように思う。
サセックの真骨頂はほのぼのした自然を描くことよりも
喧々とした街(と住民)のディティールを描くことにある。


僕は、サセックが街のディティールに向ける視線は
ヒッチコックがミステリーの隙間隙間に挟み込む街への視線と似ているように感じる。
何気ない街の人々のふるまいたたずまいが饒舌なのだ。
ヒッチコックの場合そこにあるのは事件の伏線や解決への鍵だが
サセックの場合は可愛らしい日常生活のひとコマだ。
ストーリーを持った背景、という言葉がしっくりくるだろうか。


ネットの古本屋などでは高価で手が出なかった『Thsi is〜』シリーズが
どんどん復刊されていくのは嬉しい。
日本語訳版はちょっと書体の選び方がしっくり来ないので買わないが。
とにかく全18冊のうち6冊まで出たので残りを楽しみに待つことにしよう。