ロスコ・ハンバーグ・遠足

午前中の校正戻しを終えて、予定がぽっかり空いてしまった。
あまり体調が良くなかったので帰宅しようかと思ったが
ふと、マーク・ロスコ展がもうすぐ終了してしまうのを思い出し、
行ってみることにする。
展示場所が佐倉の川村記念美術館なので少々遠いのだが、
残り少ない期間で今日くらいしか行けそうな日はないし
急に思い立ってロスコを観に行ってボーっとするのも良さそうだと思い
半ば衝動的に大門からエアポート特快成田空港行きに乗り込む。


道のり1時間半。
だんだんと車窓の風景もワイルドな田舎度を増していき
「たまにはこういうのもイイよね」とちょっとした旅気分。
大人の遠足。


佐倉に着き、美術館行きのバス停を見つけて
時刻表を見るとバスも来る時間。
これは丁度良いとバスを待つ。


バスを待つ。


バスを待つ。





…バスが来ない。


もしかして早めに出発しちゃったのかなと思い
時刻表をもう一度確認しようとしたときに
ロスコ展の案内ボードが目に入り、驚愕のひとことが。



「月曜休館」



抽象表現的な絶望で途方に暮れる僕。
仕方なく昼飯でも食おうかと思ったものの
京成佐倉駅前はスーパーフラットで想像以上に何もない。
(本当にコンビニとパチンコ屋と居酒屋しかなかった)
少し駅から離れたところにファストフードとファミレスの並ぶ
国道16号線的ハイパーリアルな風景を発見し
やけっぱちな気持ちで入ったガストで
日替わりハンバーグセット(マルティプル)を食べながら
誰もいないロスコ・ルームを想像してみたりする。
大人の不毛な遠足。