花見・30円・ハートカクテル

いつものメンバーと花見(もはやギリギリの)。
最近は新宿御苑でやることが定番化してきた。
ここで花見をする事の最大のメリットは
「時間(16時30分)が来ると強制的に追い出されること」だろう。
ダラダラ飲んだくれて後悔するのは20代の頃散々やった。
もうイイ大人なので散り際は美しく、だ。
夕方過ぎると寒いし。


帰りに古本屋のワゴンセールで
チラっと立ち読みしたら気になってしまい
ハートカクテル 2』(わたせせいぞう)を買う。なんと30円。
30円の品ひとつを買う、というのも駄菓子屋じゃあるまいし
あまりに気が引けるので他に何かを買おうと思ったのだが
とくにめぼしいものがない。というか
いったい『ハートカクテル』と一緒に僕は何を買えばいいのだ、と
何だか贖罪的、かつ非常に困難な気分になってしまい
ボリス・ヴィアンの『うたかたの日々』のハヤカワの古い装幀の版などを
手に取ってみるものの「違う。コレじゃない」と棚に戻したりして
悩み過ぎて結局30円で『ハートカクテル 2』のみ購入。あああああ。


家に戻って『ハートカクテル 2』をパラパラ。
うわあなんだこの言いようのない気持ちは。
苦笑いとも気恥ずかしさとも言えぬ
不思議な感情(しかもけっこうな強度)にトリップさせられて
戻ってくるのに少々の時間を要した。
試しに妻に読ませるとニヤニヤ笑いながら「うわあうわあ」と言った。


なんだか説明しづらい感情なので
ハートカクテル』のことはまた書く。
いや、書かなくてもいいんだけど…。