塩バターキャラメル・海水・信号

近所のワイン屋で見つけて買った。
フランス・ブルターニュ産の塩バターキャラメル。
ゲランドの塩が練り込まれていて
まろやかな塩っぱさでまことに美味しい。
同じくブルターニュのシードルなど飲みながら
キャラメル舐めてボーっと窓の外でも眺めていると
梅雨のジメジメした天気も味わい深く思えてくる。
(仕事がなければ、の話。本当は忙しいのです)
梅雨。露。「ツユ」の響きはスイーツっぽい。


最近この塩バターキャラメル味、ってのは流行なのか
割といろいろなところで見かけるフレイバーだ。
友人のtonotypeが始めた食べブログ、tonyotypeでも触れていた。
http://www.tonyotype.com/


ここ数年、ゆるやかに「塩味のスイーツ」ってのがキテるので
その郷土物産的スピンオフなのかもしれない。
塩味と言えば、あの来栖けい氏が雑誌のエッセイで
「色んなものに海水を振りかけて食べる」話をしていた。
なんでも、アイスに海水をかけたりするそうで
これが本当の「マリアージュ」と「マリン」の相関性、
なのかどうかは良く知らないが
(ちなみに、この「マリアージュ」って用語が大嫌いなのですが)
味や香りを「食」の異物によって付加させるっていうのは
なんだかヌーベル・スパニッシュ的でもある。
「エルブジ」の料理みたいな。


いや、そんなこと言いながら
ブルターニュもエルブジも行ったことないのだがそれも良し。
塩バターキャラメルを舐めながら妄想するも良し。(本当は行ってみたい)
フレイバーってのは想像や妄想といつも背中合わせなのだ。
さらには、味覚というもの自体が、実は脳の信号の産物で
今まで口にしてきた味や香りというものがみんな幻なのかもしれない、
なんて想像すると、ものすごく空虚で
ものすごくロマンティックな気分がしてしまうのです。


牧歌的パッケージ。バルニエというメーカーのもの。