メリークリスマス!・ウェット・光景

メリークリスマス!
なんだかんだ言って好きなのである。このイベントは。
クリスマスソング、ケーキの街頭販売、阿呆コスプレ、電飾、パーティー


宗教心そっちのけのこの国で
こんなにクリスマスが国民的行事みたいに受け入れられているのは
楽し気な雰囲気の裏に儚さや寂しさが
見え隠れするからではないかと思っている。
クリスマスには日本人好みのウェットな叙情がたっぷりなのだ。


数あるクリスマス文学・映画は言うに及ばず、
音楽もテレビもこの時期はおしなべて湿っぽくなる。
誰しもがクリスマスの寂しいエピソードのひとつふたつは持っているのだろう。
町中でかかり続ける曲はなぜかフラれた曲ばかり。
山下達郎のあの曲もWham!のあの曲(おまけにジョージ・マイケルは●●だ)もそう。
とにかく国民総ウェットな行事である。
ハロウィンがいま一つ浸透しないのはこのウェットさが欠けているからなのではないだろか。


雪なんてまだまだ降らない東京に光が降ったようになるウェットな数日間。
世界中の至る街に同じような光景が存在することを思うと
なんだかすべてが愛おしいような気持ちになる。
世の中の大きな小さなハッピー/大きな小さなアンハッピー、
祝祭によって浮き彫りになる色々なもの。
その明暗について少し思いを巡らせたりもする。
今のところは暖かで平和な小さい部屋の中で。


クリスマスが終わると
もう来年の姿がすぐそこに見える。
早く年賀状書かなきゃなあ。